2018年03月09日


栽培環境改善について

2月に定植したハウスの1棟について、環境改善を行い収穫量の検証をおこない

ます。

従来は暖房機とハウスの換気装置(側窓、天窓、換気扇)と遮光/保温カーテン

が主な設備で、これらで制御できるのは温度となります。

今回、収穫量に寄与する環境要素として光合成に着目し、光合成(※)の必要な

要素として「二酸化炭素」と「飽差(※)」を制御できる機器を導入となりまし

た。

 

導入した機器は

・二酸化炭素発生装置

・マイクロミスト発生装置

で、光合成の促進による成長促進、収穫量向上を目論んでいます。

マイクロミスト発生装置は湿度を上昇させる装置であり、副次作用として水ミス

トの蒸発の際に気化熱を奪い、温度を下げる作用もあり夏期の温度上昇を抑える

効果も期待しています。

こういった、設備の導入で収穫量が増加する効果を検証し、結果を継続的にお知

らせしていきます。

 

 

※光合成:光合成により水が分解されて酸素が発生し、二酸化炭素が固定されて

デンプンなどの有機物になる作用。

 

※飽差:ある温度と湿度の空気に、あとどれだけ水蒸気の入る余地があるかを示

す指標で、空気一m3当たりの水蒸気の空き容量をg数で表す(g/m3)。

植物の水分状態は、相対湿度よりもこの飽差に強く影響を受ける。

飽差が大きい(乾燥する)と自己が乾燥しないように葉の裏の気孔を閉じ、蒸散

はされなくなり、逆に飽差が小さい(湿り過ぎる)と、植物と空気に水蒸気圧差

がなくなり、気孔は開いていても蒸散は起こらず、水が運ばれない。

 

 

<二酸化炭素発生装置>

 

<マイクロミスト発生装置>

 ・ミスト発生前

 ・ミスト発生時